

ネットショッピングの急成長や当日お届けサービスの人気で、今や軽貨物配送の需要は右肩上がり。そんな中、個人でも始めやすい軽貨物フランチャイズが注目を集めています。
でも「どの会社を選べばいいの?」と頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、軽貨物フランチャイズの良い点・悪い点から失敗しない選び方、さらにはあなたの目的に合ったおすすめのフランチャイズまで詳しくご紹介します。

軽貨物フランチャイズおすすめ会社11選!
会社名 | 初期費用 (目安) | ロイヤリティ (目安) | 主なサポート | 主なサービスエリア/強み | おすすめポイント |
---|---|---|---|---|---|
ハウンドジャパン株式会社 | 0円~10万円 | 起業支援(フランチャイズ)は月額5万円。 ドライバーはロイヤリティなし。 | 上京支援, 住居確保, 開業サポート, 車両リース, 許認可取得代行 | 東京都内中心, 上京者支援 | 地方からの上京者向けに、住居確保から就業まで一貫サポート。未経験でも安心の軽貨物運送業起業支援で、開業手続きから実務まで徹底フォロー。 |
SBS即配サポート株式会社 | 約5千円 (諸費用) | 0円 | 車両紹介 (リース), 研修, 24時間相談窓口, 仕事紹介 | 全国, 大手通販企業配送中心 | 開業資金・加盟金・ロイヤリティが0円。大手グループの安定した仕事量とサポート体制。 |
軽急便株式会社 | 50万円~180万円 | 取扱手数料14%~21% | 開業前後研修, 業務中サポート, 配車システム, 2ヶ月売上保証 | 関東~福岡中心, 法人向けBtoB配送 | 法人顧客中心で高単価。未経験者も安心の研修とサポート体制。 |
株式会社ロジクエスト | 0円~3万円 (税込) | 不明 | 無料車両貸出, 仕事紹介, ライフスタイルに合わせた案件紹介 | 全国 | 低資金で開業可能。再配達なしのルート配送がメイン。 |
赤帽 | 32.5万円~245.8万円 | 組合費等 | 研修, 組合による仕事の相互協力, 一人親方労災保険加入 | 全国, 個人間の配送・引越しなど | 圧倒的な知名度と全国的なネットワーク。組合員の相互扶助体制が魅力。 |
ヤマト・スタッフ・サプライ株式会社 | 約24.8万円 (車両除く) | 月額1万円 (税別) | 開業・運用支援, 研修制度, 仕事情報提供, YSSブランド利用 | 全国, 大手運送会社のブランド力と仕事の紹介。 | |
丸和運輸機関(桃太郎便/クイックエース) | 0円 | 事務管理費 月1.5万円 | 研修制度, 車両リース, 開業手続き代行 | 東京都内中心, 大手EC通販の宅配業務 | 開業資金0円で始めやすい。研修制度充実。 |
Human Assist Service(株式会社H.A.S. | 記載なし (加盟金0円) | 不明 | 研修, 車両レンタル, 24時間レッカー完備, 豊富な仕事量 | 埼玉中心, 多様な配送ニーズに対応 | 加盟金0円で開業可能。手厚いサポート体制と豊富な仕事量が魅力。 |
株式会社セルート | 0円 | 0円 (手数料なし) | 研修, 仕事紹介, 労災保険・貨物保険加入サポート | 全国9エリア, 医薬品・メディカル関連配送に強み | 加盟金・保証金・ロイヤリティ不要。企業間配送が中心で再配達なし。 |
物流時代(株式会社貴順) | 0円~ (条件あり) | 月額5万円 (半年間無料) | 車両貸出, ガソリンカード, 寮完備, 研修制度, 独立支援制度 | 関東中心, 多様な配送案件に対応 | 初期費用を抑えて開業可能。研修制度や独立支援も充実。 |
Amazon配送サービスパートナープログラム | 約270万円 (5台の車両で開業の場合) | なし | 配送ビジネス立ち上げ・運営ノウハウ, 提携業者による優遇サービス (燃料, 保険など) | 全国 (Amazonの配送エリアによる), Amazonの配送業務 | 世界的なECプラットフォームの配送パートナーとして事業展開。安定した仕事量と成長性。 |
ハウンドジャパン株式会社
ハウンドジャパンは、地方在住の方々が東京での新たな挑戦を実現するための総合支援企業です。主に軽貨物ドライバーの上京支援と起業支援の二本柱でサービスを展開しています。
上京支援では、地方から東京に移住したい方々に対して、住居の確保から仕事の紹介まで一貫したサポートを提供。特に軽貨物ドライバーとしての安定した仕事を紹介し、生活基盤の確立をお手伝いします。
また起業支援では、自分のビジネスを始めたい方向けに、軽貨物運送業の開業に必要な手続きや許認可取得のサポート、車両のリースなど実務的なバックアップを実施。未経験からでも安心して独立できるよう、開業後のフォローアップも充実しています。

月収50万円も目指せる!
年商1億も可能!
SBS即配サポート株式会社
SBS即配サポートは、開業資金、加盟金、ロイヤリティが0円で独立開業を目指せる点が大きな魅力です
初期費用として、市区町村への届出に必要な営業ナンバー取得費用・登記費用として約5千円程度が必要となります。車を持っていない方には、リース車両の紹介も行っています。仕事の中心は大手通販企業の配送業務であり、安定した仕事量が期待できます。
東証一部上場のSBSグループに所属しているため、充実した支援体制のもとで安心して働くことができます。
開業後もフォロー研修を通じて配送技術の向上をサポートし、仕事の疑問点や困ったことがあれば、本部担当者にいつでも相談可能です。

軽急便株式会社
軽急便は、法人顧客を対象としたBtoBの貨物軽自動車運送事業を展開しており、個人向けの宅配と比べて高単価な点が魅力です。
開業資金は50万円から180万円程度で、ロイヤリティは取扱手数料として開業年数などに応じて14%から21%の間で変動します。
自分で稼働スケジュールを決められるため、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能です。開業前後の研修と業務中のサポートが充実しており、未経験者も不安なく業務に取り組めます。

株式会社ロジクエスト
ロジクエストは、普通免許があれば自己資金0円~3万円(税込)で開業できる可能性のあるフランチャイズです。再配達なしのルート配送がメインであり、仕事はロジクエストが紹介するため、自分で営業をする必要がありません。
ライフスタイルや稼ぎたい金額などの希望にぴったりの案件を紹介してもらえます。

赤帽
赤帽は、他のフランチャイズサービスとは異なり、横のつながりが強いのが特徴です。
加盟すると、個人事業主として全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会に所属することになります。
体調不良や急用の際には、組合を通して代行配送を依頼できるメリットがあります。ロイヤリティとは別に、組合費、連合費、共済会費といった費用を支払う必要があります。
加盟金や出資金を含めた初期費用は、32.5万円から245.8万円程度と幅広く、状況によって大きく異なります。事業開始前に2日間の研修があり、軽貨物ドライバーの基本的な業務の流れを習得できます。

ヤマト・スタッフ・サプライ株式会社
ヤマト・スタッフ・サプライは、軽貨物を使った配送のフランチャイズ加盟者を募集しています。
開業・営業支援からヤマトグループのブランドイメージと品質の提供まで、バックアップ体制が整っています。ライフスタイルやキャリアプランに合わせた柔軟な働き方が可能です。
宅配業務、ルート配送業務、チャーター業務など、様々な仕事の機会があります。
自身で営業することも可能ですが、ヤマト・スタッフ・サプライから仕事を紹介してもらうこともできます。

丸和運輸機関(桃太郎便/クイックエース)
桃太郎便(クイックエース)は、開業資金0円で始められるフランチャイズです。
主な業務はEC通販商品の宅配業務で、大手EC通販企業との大口契約があるため、常に安定した業務量があります。配送エリアは東京23区内で1コース半径約500m圏内と限定されている場合が多く、長距離移動の負担が少ないのが特徴です。
事務管理費として月額1.5万円がかかりますが、フランチャイズ配送に必要な備品やユニフォームは用意してもらえます。

Human Assist Service(株式会社H.A.S.)
H.A.S.は、加盟金0円で開業できる軽貨物フランチャイズです。
企業専属の常用便、ルート配送の定期便、チャーター便など、様々な業態の運送サービスを提供しています。初期投資や保証金などもほとんどかからず、研修を受けることができます。
残業はほとんどなく、仕事とプライベートを完全に切り離して生活できるため、ワークライフバランスを重視する方におすすめです。

株式会社セルート
セルートは、加盟金、保証金、ロイヤリティなどの手数料が不要な軽貨物フランチャイズです。
バイク便で有名な運送会社ですが、軽自動車での配送も行っています。企業間の配送がメインであり、宅配のような再配達はありません。
スポット配送や定期配送など、様々な案件があり、土日休みなど希望の時間で働くことができます。未経験から3ヶ月で月収50万円を達成した方もいるようです。

物流時代(株式会社貴順)
物流時代は、初期登録費用が一切不要で開業できる軽貨物フランチャイズです。
車を持っていない方には、1日500円で車両を貸し出す制度や、ガソリンカードの貸与、寮の手配など、手厚いサポート体制が整っています。
研修制度も充実しており、未経験者でも安心して始めることができます。開業届から確定申告まで、個人事業主に対するサポートも提供しています。

Amazon配送サービスパートナープログラム
Amazon配送サービスパートナープログラムは、Amazonの配送事業を志す起業家を支援するプログラムです。
配送業の経験は不要で、Amazonの技術力、最適化されたプロセス、豊富な配送経験を利用して、配送業を立ち上げ、軌道に乗せることができます。
開業資金は約270万円(5台の車両で開業した場合の想定)が必要となりますが、年間売上1億4900万円~2億9800万円、年間利益1210万円~2470万円を目指せる可能性があります。
配送ビジネスの立ち上げや運営、雇用者の管理や支払いに関するノウハウが提供されます。

軽貨物でフランチャイズに加盟するメリットを紹介
- 未経験でも安心!充実した研修とサポート体制
- 集客の不安を軽減!確立されたブランド力と顧客基盤
- 独立開業のリスクを低減!成功モデルを活用
- 車両調達から業務効率化まで!豊富なリソースへのアクセス
- 安定収入の可能性!本部からの仕事紹介や斡旋
- 仲間がいるから心強い!加盟者同士のネットワーク
軽貨物運送業を始める方法として、「ゼロから独立開業する」方法と「フランチャイズに加盟する」方法があります。
特に初めて事業を立ち上げる方や、運送業の経験がない方にとって、フランチャイズへの加盟は魅力的な選択肢となるでしょう。ここでは、軽貨物運送業のフランチャイズ加盟がもたらす様々なメリットについて詳しく解説します。
未経験でも安心!充実した研修とサポート体制
軽貨物運送業のフランチャイズ最大の魅力は、業界未経験者でも安心してスタートできる充実した研修とサポート体制です。多くのフランチャイズ本部では、加盟者向けに以下のようなサポートを提供しています:
フランチャイズ加盟のメリット | 具体的な内容 |
---|---|
体系的な初期研修 | 配送ノウハウ、運転技術、荷物取扱、顧客対応などの基本スキルを短期間で習得 |
体系的な初期研修 | 座学と実際の配送現場での実地研修 |
業務管理システムの提供 | 配送スケジュール管理や請求書発行などの事務作業効率化システムの利用指導 |
許認可申請のサポート | 法人設立や運送業許可申請などの行政手続きを円滑に進められる |
許認可申請のサポート | 行政書士の紹介や申請書類の作成支援 |
継続的なフォローアップ | 開業後の定期的な研修や個別相談対応 |
継続的なフォローアップ | 事業拡大に合わせたサポートで成長段階に応じた課題解決 |
実際、未経験から軽貨物フランチャイズで成功している加盟者の多くが、「最初は不安だったが、本部の手厚いサポートのおかげで軌道に乗せることができた」と語っています。
集客の不安を軽減!確立されたブランド力と顧客基盤
独立開業の最大の課題の一つが「仕事の確保」です。しかし、フランチャイズに加盟することで、すでに確立されたブランド力と顧客基盤を活用できる大きなメリットがあります:
フランチャイズ加盟のメリット | 具体的な内容 |
---|---|
知名度と信頼性 | 全国的なチェーンのブランド力を利用し、新規参入でも顧客からの信頼を得やすい |
マーケティングサポート | 本部による広告宣伝やウェブマーケティングの支援を受けられる |
大手企業との取引実績 | 本部が構築済みの大手顧客との取引を通じて、仕事を受注できる可能性がある |
地域独占権(一部) | 一定エリア内での営業権が保証され、チェーン内での過当競争を避けられる場合がある |
「最初の1年は顧客開拓に苦労した」という独立開業者の声は少なくありませんが、フランチャイズ加盟ではこの最初の壁を大幅に低くできるのです。
独立開業のリスクを低減!成功モデルを活用
フランチャイズの本質的な価値は、すでに検証済みの「成功モデル」を活用できることにあります:
フランチャイズ加盟のメリット | 具体的な内容 |
---|---|
実証済みのビジネスモデル | 確立された事業モデルを導入でき、試行錯誤の時間とコストを削減 |
標準化されたオペレーション | 配送手順や顧客対応などが標準化され、安定した品質の業務が可能 |
失敗事例からの学習 | 本部が過去の失敗事例を共有し、同様の失敗リスクを低減 |
成功事例の共有 | 他の加盟店の成功事例を学び、効果的な経営戦略に活用 |
独立開業では「やってみなければわからない」という不確実性が常につきまといますが、フランチャイズでは「効果が証明された方法」に従うことで、経営の成功確率を高められるのです。
車両調達から業務効率化まで!豊富なリソースへのアクセス
フランチャイズに加盟することで、個人では難しい様々なリソースへのアクセスが可能になります:
フランチャイズ加盟のメリット | 具体的な内容 |
---|---|
車両の有利な調達 | 本部提携のディーラーやリース会社を通じて、有利な条件で車両を調達可能 |
車両の有利な調達 | 本部が車両リースプランを用意している場合がある |
専用ソフトウェア | 配送管理システムや顧客管理システムなどの専用ソフトウェアを利用可能 |
保険の団体割引 | 事業用自動車保険などで、フランチャイズチェーン全体の団体割引が適用される場合がある |
消耗品の一括購入 | ユニフォームや業務用品などを本部経由でまとめて購入し、コストダウン |
専門家ネットワーク | 税理士や社会保険労務士など、事業運営に必要な専門家とのネットワークを活用可能 |
これらのリソースは個人で一から構築しようとすると多大な時間と労力がかかりますが、フランチャイズではすぐに活用できるのが大きな強みです。
安定収入の可能性!本部からの仕事紹介や斡旋
軽貨物運送業で最も重要な「仕事の確保」において、フランチャイズ加盟は大きなアドバンテージとなります:
フランチャイズ加盟のメリット | 具体的な内容 |
---|---|
本部経由の仕事紹介 | 大手通販会社や宅配業者との提携により、仕事を紹介・斡旋してもらえる(開業直後特に有効) |
季節変動への対応 | 本部が持つ多様な取引先からバランスよく仕事が割り振られ、年間を通じて安定収入を得やすい |
単価交渉力 | 個人では難しい配送単価の交渉を本部が代行し、適正な報酬を得られる可能性が高まる |
新規案件の開拓支援 | 本部の営業部門が継続的に新規案件を開拓してくれるため、将来的な事業拡大の可能性が広がる |
実際、「開業後すぐに安定した配送案件を確保できた」という声は、フランチャイズ加盟者からよく聞かれるメリットの一つです。
仲間がいるから心強い!加盟者同士のネットワーク
独立開業の場合、経営者は孤独な戦いを強いられがちですが、フランチャイズでは同じ志を持つ仲間との繋がりが生まれます。
フランチャイズ加盟のメリット | 具体的な内容 |
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情報共有の場 | 定期的な加盟店会議やオンラインコミュニティで、業界動向や運営ノウハウを共有 |
相互協力体制 | 突発的な大量配送や緊急時の車両トラブルなどで、加盟店同士が助け合える関係を構築 |
モチベーション維持 | 同じ境遇の仲間との交流が、事業継続のモチベーション維持に繋がる |
成功体験の共有 | 先行して成功している加盟店のノウハウや体験談を直接聞ける機会があり、自社の成長に活用 |
「独立開業だと相談相手がいなくて不安だった」という声も多い中、フランチャイズでは「同じ悩みを共有できる仲間がいる安心感」が大きな支えになります。
軽貨物運送業のフランチャイズ加盟は、初期投資として加盟金や保証金などが必要になるものの、独立開業と比較して多くのメリットがあります。
特に業界未経験者や、安定した事業基盤を早期に構築したいと考える方にとって、検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。ただし、フランチャイズごとに提供されるサポート内容や条件は異なるため、複数のフランチャイズを比較検討し、自分の目標やスタイルに合った本部を選ぶことが成功への第一歩です。
軽貨物でフランチャイズに加盟するデメリットを紹介
フランチャイズに加盟して軽貨物運送業を始めることには多くのメリットがある一方で、見落としがちなデメリットも存在します。ここでは、フランチャイズ加盟を検討する際に必ず理解しておくべき主要なデメリットについて詳しく解説します。将来的な事業の自立性や収益性に影響を与える可能性のある要素を把握し、より良い意思決定ができるようにしましょう。
避けられないロイヤリティと各種費用
軽貨物運送業のフランチャイズに加盟する際、避けて通れないのが様々な費用負担です。独立開業と比較すると、継続的に発生する追加コストが事業の収益性に大きく影響する可能性があります。
フランチャイズ加盟に関連する主な費用は以下のような構成になっています:
費用項目 | 一般的な金額相場 | 支払いタイミング | 備考 |
---|---|---|---|
加盟金 | 50万円〜300万円 | 契約時(一括) | 返金されないケースが多い |
保証金 | 30万円〜100万円 | 契約時(一括) | 契約終了時に返金されることが多いが条件付き |
研修費 | 10万円〜30万円 | 開業前 | 研修内容や期間により変動 |
ロイヤリティ | 売上の5〜15% | 毎月 | 最低保証額が設定されているケースも |
システム利用料 | 1万円〜3万円 | 毎月 | 配送管理システムなどの利用料 |
広告宣伝協力金 | 売上の1〜3% | 毎月または四半期 | 本部の宣伝活動費として徴収 |
ユニフォーム代 | 2万円〜5万円 | 開業時と追加時 | 指定業者からの購入が義務付けられていることが多い |
車両装飾費 | 5万円〜15万円 | 開業時 | 本部指定のデザインを施工する費用 |
これらの費用は本部によって大きく異なりますが、特に注意すべきはロイヤリティです。例えば月商100万円の場合、ロイヤリティ率10%であれば毎月10万円が本部に支払われることになります。これは長期的に見ると大きな負担となり得ます。
また、フランチャイズによっては「最低ロイヤリティ保証」という制度を設けており、売上が少ない月でも一定額のロイヤリティを支払わなければならないケースもあります。このような費用構造は、特に事業立ち上げ期や季節変動の大きい時期に経営を圧迫する要因となりかねません。
さらに、車両やユニフォームなど、本部指定の業者からしか調達できないアイテムがあり、市場価格より割高になることも少なくありません。独立開業であれば自由に選べるこれらの項目が、フランチャイズでは選択の余地がない点も考慮すべきでしょう。
自由な働き方の制限と本部のルール
フランチャイズに加盟することで、独立事業者でありながらも、様々な面で本部のルールに従う必要が生じます。このルール遵守義務が、時に事業運営の自由度を大きく制限することがあります。
フランチャイズ加盟店として受ける主な制限は以下のようにまとめられます:
制限項目 | 具体的な内容 | 影響 |
---|---|---|
営業エリア | 特定の地域内での営業に限定される | エリア外の魅力的な案件を受けられない |
営業時間 | 最低営業時間が設定されている | プライベートとの両立が難しくなる場合も |
配送単価 | 本部が決定した単価での配送が基本 | 独自の価格設定や交渉が制限される |
取引先選定 | 本部が認めた取引先との契約のみ許可 | 独自の営業活動が制限されることも |
業務プロセス | 配送手順や報告方法が細かく指定される | 効率化のための工夫を導入しにくい |
車両・外装 | 本部指定の車両タイプや装飾が必須 | 車両選択の自由がなく追加コスト発生 |
従業員研修 | 本部指定の研修プログラム受講が必須 | 研修費用や時間的拘束が生じる |
経営情報開示 | 詳細な売上や経費の報告が必要 | プライバシーの制限や事務負担増加 |
軽貨物運送業の大きな魅力は「自分のペースで働ける自由さ」なのに、フランチャイズに加盟すると、この自由がかなり制限されることがあるんです。例えば、本部からの配送依頼を優先しなければならず、たとえ条件のいい個人の仕事が舞い込んでも、断らざるを得ないことも…。
また油断できないのが、本部の方針転換です。ある日突然「配送単価を下げます」と通達があったり、「これからはこの報告書も毎日提出してください」といった新たな義務が増えたりすることも少なくありません。こうした変更に対して、加盟店側はなかなか意見を通せないのが現実です。
さらに厄介なのが、本部指定のシステムやアプリの使用義務。「使いづらい」「うちの業務には合わない」と感じても、自分で別のシステムを選ぶ自由はありません。

契約期間や解約条件による拘束
フランチャイズ契約は一般的に長期間の拘束を前提としており、途中での解約や条件変更が非常に困難である点も重要なデメリットです。契約内容をしっかり理解せずに加盟すると、後になって大きな障壁に直面する可能性があります。
フランチャイズ契約における主な拘束条件は以下の通りです。
契約項目 | 一般的な内容 | 注意点 |
---|---|---|
契約期間 | 3年〜10年の長期契約が主流 | 短期間で撤退できない |
中途解約条件 | 高額な違約金の設定 | 残存契約期間の最低保証ロイヤリティ相当額など |
更新条件 | 更新料の支払いや設備更新の義務 | 数十万円から数百万円の追加投資が必要になることも |
競業避止義務 | 契約終了後も一定期間同業他社での活動を制限 | 通常1〜3年間、同一地域での同業が禁止される |
守秘義務 | 本部のノウハウや取引先情報の流出禁止 | 違反時の賠償金額が明記されていることが多い |
事業譲渡制限 | 本部の承認なしに事業譲渡ができない | 承認にあたり高額な手数料が発生することも |
契約解除条件 | 本部による一方的な契約解除の条件 | 売上未達や複数回のルール違反など |
裁判管轄 | 本部所在地の裁判所が指定されることが多い | 遠方での裁判対応が必要になる可能性 |
契約解除時の違約金問題は見逃せません。たとえば5年契約で2年目に辞めたいと思ったら、残り3年分のロイヤリティ相当額を一括請求されることも。月10万円のロイヤリティなら、なんと360万円もの違約金が発生することになるんです。
さらに厄介なのが「競業避止義務」。契約が終わっても1〜3年間は同じ業種で仕事ができないという縛りがあります。

契約更新時にも注意が必要です。更新料が発生したり、車両や設備の買い替えを求められたりすることも珍しくありません。こうした追加コストを見込んでいないと、更新時期に思わぬ出費に頭を抱えることになります。
契約書は難解な専門用語だらけ。法律のプロでさえ読み解くのに苦労するほどですから、契約前には必ず弁護士などの専門家に目を通してもらいましょう。特に違約金や競業避止に関する条項は、あなたの将来の選択肢を大きく左右するので、しっかり理解しておくことが大切です。
フランチャイズ加盟は、最初の一歩を踏み出しやすく、ビジネスモデルもすでに確立されているという強みがあります。しかし、こういったリスクもきちんと理解した上で判断すべきです。
