学生の方でUber Eats の配達を行っており、確定申告が必要かどうか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
学生で確定申告が必要かどうかのラインは、Uber Eats を専業で行っているか、それとも他アルバイトと掛け持ちしているのかで変わってきます。
確定申告が必要な学生は以下のとおり。
- Uber Eats の配達のみの稼ぎがある学生:48万円を超える
- 他アルバイトとUber Eats の配達を掛け持ちしている学生:合計所得が48万円 or Uber Eats の稼ぎのみが20万円を超える
目次
Uber Eats の配達のみの稼ぎがある学生で確定申告が必要な場合
Uber Eats の配達のみの稼ぎがある場合は、48万円~確定申告が必要になります。
アルバイト(雇用関係)のみで給与収入を得ている学生が、扶養を外れてしまうボーダーラインのこと
Uber Eats はアルバイトの雇用契約と違い、業務委託契約です。
そのため、上記で解説した103万円の壁には当てはまりません。48万円が扶養を外れ、確定申告が必要なラインとなります。
ボーダーラインの48万円は、(Uber Eats で得た収入)ー(経費※配達にかかった道具など)の金額です。
Uber Eats の配達で稼いだ額のみで考えるのではないため、注意してください。
業務委託契約ですと、アルバイトでよくある年末調整はなく、自分で収入や経費(支出)を管理しておかなければなりません。
「気づいたら48万円を超えていた」とならないよう注意してください。
また、1年間の所得を計算する際に必要な「経費」については以下の記事で解説しています。
▶関連記事:ウーバーイーツ確定申告の全知識!対象者から申請者方法まで解説!
確定申告が必要ない人でも「住民税の申告」は必要
先ほどは48万円が、確定申告が必要&扶養から外れるラインと解説しました。
しかし、48万円を超えていなければ何もしなくていいというわけではありません。
Uber Eats での所得が45万円を超えた場合は、住民税の申告が必要です。
地域によって若干金額は変わりますが、住民税の支払いが必要になる場合がありますので、注意してくださいね。
扶養を外れるかどうかは両親にしっかり相談しよう
扶養を外れることで負担が増えるのは、自分だけではありません。
扶養者(一般的には両親)が支払わなければならない税金が高くなります。
その金額は、最大で17万円ほど。
他アルバイトとUber Eats の配達を掛け持ちしている学生で確定申告が必要な場合
- 普段は複数のアルバイトで収入を得ており、Uber Eats の配達は隙間時間だけ
- Uber Eats がメインだけれど、たまにアルバイトもしている など
Uber Eats の稼ぎのみではなく、アルバイト(雇用関係)と掛け持ちしながら稼いでいる学生の方が多いのではないでしょうか?
アルバイトと掛け持ちしている場合は、確定申告が必要・不要かどうかが少し複雑です。
確定申告が必要な場合
確定申告が必要な場合は以下の2パターンです。
- Uber Eats の所得は20万円を超えていないが、合計所得が48万円を超えている場合
- アルバイトで年末調整をしているが、Uber Eats の所得が20万円を超えた場合
Uber Eats の所得は20万円を超えていないが、合計所得が48万円を超えている場合
例:アルバイトで年間102万(年末調整済み)、Uber Eats で年間10万円(経費を引いた状態)稼いでいる場合
①:アルバイトで稼いだ金額から、55万円(給与所得控除)を引きます
102万円-55万円=47万円
※この時点で金額がマイナスになる場合は、0とします。
②:①で計算した金額から、Uber Eats の所得を足します
①の47万円に10万円を足します。
47万円+10万円=58万円
計算して「48万円(確定申告が必要な合計所得ライン)」を超えてしまったら、確定申告が必要です。
この場合は「58万円」で48万円を超えてしまったので、確定申告が必要です。
アルバイトで年末調整をしているが、Uber Eats の所得が20万円を超えた場合
例:アルバイトで年間60万(年末調整済み)、Uber Eats で年間30万円(経費を引いた状態)稼いでいる場合
①:アルバイトで稼いだ金額から、55万円(給与所得控除)を引きます
60万円-55万円=5万円
※この時点で金額がマイナスになる場合は、0とします。
②:①で計算した金額にUber Eats の所得を足します
①の5万円に30万円を足します。
5万円+30万円=35万円
48万円(確定申告が必要な合計所得ライン)を超えていないため、確定申告は必要ないと思われますが…。
Uber Eats 単体で20万円以上の所得があるため、確定申告が必要となります。
アルバイトで稼いだ額などは、関係ないということです。
確定申告が不要な場合
アルバイト(年末調整済み)をしており、Uber Eats の所得が20万円以下の場合
例:アルバイトで年間60万、Uber Eats で年間10万円(経費を引いた状態)稼いでいる場合
①:アルバイトで稼いだ金額から、55万円(給与所得控除)を引きます
60万円-55万円=5万円
※この時点で金額がマイナスになる場合は、0とします。
②:①で計算した金額にUber Eats の所得を足します
①の5万円に10万円を足します。
5万円+10万円=15万円
③:②で計算した金額を確認する
この場合は「15万円」だったので、48万円(確定申告が必要な合計所得ライン)を超えておらず確定申告は不要です。
また、Uber Eats の稼ぎ単体が20万を超えていません。
Uber Eats 単体の所得が20万円以下、①~③で計算した結果が48万円を超えなければ確定申告は不要です。
確定申告とは別!扶養から外れるタイミングは?
ややこしくなるので丁寧に解説していきますね。
アルバイトの給与収入が103万円以下、かつ、合計所得が48万円以下であれば扶養ははずれません。
年間130万円ボーダーラインに注意!
稼ぎが年間130万円を超えると、確定申告が必要な可能性が高く、自分自身で社会保険料を払わなければなりません。
確定申告しないとどうなる?
- 無申告...確定申告が必要なのにも関わらず、申告を行わないこと
- 過少申告...所得などを実際よりも少なく申告し、税金の金額を抑えようとすること
正しい方法で確定申告しないと、ペナルティがあります。
ペナルティは未成年・成人関わらず課されます。
- 無申告加算税…確定申告対象者であるにも関わらず、行わなかった場合(納付すべき税額に対して50万円までは15%、50万円を超えた部分は20%が加算される)
重加算税…意図的に隠蔽・偽装した場合に課せられる(無申告だった場合、無申告加算税に代えて40%を加算)
特に、Uber Eats ジャパン本部に税務調査が入ると、芋づる式に無申告や過少申告がバレますので、必ず正しく確定申告をしましょう。
確定申告をしないとバレるのか・バレないのかについては、以下記事で詳しく解説していますので、参考にしてくださいね。
▶参考記事:ウーバーイーツは確定申告しなくてもバレない?バレた人へのペナルティも解説!
確定申告の手順
本記事を読んでいる方のなかには、「学生になって初めて確定申告する!」という方も多いですよね。
確定申告の期間は、毎年2月16日~3月15日。
上記の期間に前年1月1日~12月31日までの所得について、所得税を納税してください。
確定申告の流れは以下となります。
- 書類準備
- 書類作成
- 提出(郵送かWeb提出)
確定申告の具体的な方法は以下で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
▶関連記事:ウーバーイーツ確定申告の全知識!対象者から申請者方法まで解説!
また、何が経費になるか分からないという方も多いのではないでしょうか?
経費とは何か、Uber Eats の配達業務では何が経費になるかは、以下の記事内で解説しています。
▶関連記事:ウーバーイーツ確定申告の全知識!対象者から申請者方法まで解説!
Uber Etas の確定申告が不安な学生は親に相談して相談会・税理士を頼ろう
以下の方法で、確定申告に関する疑問を解決できます。
- 市区町村の相談会を利用する
- 税理士に相談する
- 確定申告ツールを使う
市区町村の相談会は無料であることがほとんどですが、確定申告の期間中の土日はかなり混みあうので注意してくださいね。
また、確定申告ツールを使えば、手順を細かく教えてくれたり、自動で計算してくれたりします。
おすすめの確定申告ツールは以下記事で紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
▶関連記事:ウーバーイーツ確定申告の全知識!対象者から申請者方法まで解説!